(-1.56751’S)(0.02267’E)
2024.11.16
長町の空き家に通っています。
訪れるたびに新しい問題と、新しい魅力に出会います。
悩みのタネですが、気になる人のようでもあり、最近は夢にも出てくるようになってきました。
大正時代から建っている町家で、雨漏りもしているし、シロアリの被害もあります。
よく観察して、ひとつひとつ問題を解きほぐしながら、少しずつ前に進んでいます。
構造に使われている木材は他の町家から転用されているようです。
木材自体は明治や江戸の時代から、どこか違う場所の町家の一部だったのかもしれません。
そこには人が住んでいて、毎日の暮らしがあったのでしょう。
真実は分かりませんが、目の前の物質を手がかりに過去に想像を膨らませると、2024年の今日が拡張されるような気がします。
過去から未来につながる長い時間軸の一点に立っているように感じます。
こういう感覚になれるところも、空き家の面白いところだと思います。
Written by Toshiyuki Nakagawa